清原和博被告の覚醒剤はどこから来たのか? 対日シャブ密輸ルートの源流をたどる


「ブツを抱えて川を渡ってくるのは運び屋で、商談をまとめる密輸業者は別にいる。業者は、北朝鮮政府が発行した旅券を持って、正規のルートで中国に入国。商談がまとまると国内に連絡をとり、運び屋を雇って取引が行われるんだ。クスリの製造元は、北朝鮮国家に他ならない。業者も色々で、中には当局の高官に鼻薬を嗅がせてブツを確保している者もいる。いわゆる横流し品だ」

これまで日本では、北朝鮮の覚せい剤製造・密輸は国家的な事業として行われており、その犯罪収益は国家の財源となっていると信じられてきた。

本質的には、そう考えて間違いなかろう。日本の領海内へ大量の覚せい剤を運び、巡視船と死闘を繰り広げたあげく爆沈した工作船の壮絶な最後が、何よりもそれを物語っている。

覚せい剤の「生命力」

あれは、あの船に乗り組んでいた兵士たちの、国家への忠誠心の発露以外の何ものでもない。