【お知らせ】このたび、仲間のライター諸氏の協力を得て、当ブログのニュースサイト化を試みることにしました。(2016年12月8日)
北朝鮮問題に対する考え方
わたしたちは、北朝鮮の民主化を目指しています。
なぜなら、あの国の、独裁体制ならではの冷酷かつ身勝手な思考と行動方式こそが、東アジア最大の問題だと考えるからです。
ただでさえ慢性的な経済難の中にある北朝鮮は、無謀な核兵器開発などのために国際的な経済制裁さえ受けています。豊富な地下資源があるのに貿易で外貨を稼ぐのもままならず、国民を飢えさせているのです。
日本などの民主主義国家であれば、国民は核兵器開発を進める指導者を選挙で敗北させ、国際社会との調和を重んじる新たな政府を誕生させるでしょう。
しかし独裁体制の権力者は、そのようにして責任を問われることがありません。国民が反発の声を上げれば、残忍な秘密警察を使い、暴力と恐怖で抑えつけてしまいます。
日本人拉致も、同じような構図の下で起きました。
北朝鮮の工作機関は、韓国にスパイ工作をしかけるために無防備な日本人を拉致し、その身分を利用してきました。
仮に北朝鮮が民主主義国家だったなら、日本人拉致が露呈した場合のリスクをもっと慎重に考えたはずです。拉致が露呈すれば、日本や周辺国との関係は険悪になり、貿易も細って体制は危機に直面します。そのようなリスクを検討した末に、拉致という選択肢を封印したかもしれません。
北朝鮮という国家は、そのような考え方をしないのです。
今後、北朝鮮が日本人拉致を行わないとしても、別の形で日本に被害が及ぶ可能性は捨てきれないでしょう。
たとえば、戦争です。日本の間近で、日本の重要な貿易相手国である韓国と核武装した北朝鮮が戦争に突入すれば、経済への影響は避けられません。
いま北朝鮮が、圧倒的優位にある韓国と米国の連合軍に全面戦争をしかけてくることはないでしょう。それでも、「突発事態」ならあり得ます。何しろ、北朝鮮が意図的に「突発事態」の危機を演出しているぐらいだから、その可能性は決して低くないのです。
北朝鮮にこのような行いを止めさせるには、どうすれば良いでしょうか。
わかって欲しいのは、抑圧されている北朝鮮の国民の利益と、地域の安定を望む周辺各国の人々の利益は、大きなところで一致しているということです。
厳しい経済難からの脱出を望んでいる北朝鮮の国民は、周辺各国との経済協力を何より望んでいます。核開発を放棄することで確実に経済協力を得られるとなれば、ほとんどの北朝鮮国民は”賛成票”を投じるでしょう。
問題は、北朝鮮の体制にはそうしたシステムがないということです。 つまり、北東アジアの安定のためには、北朝鮮には民主化が必要なのです。 北朝鮮の民主化は、漠然とした理想ではありません。また、北朝鮮国民の生活のためだけに言われているわけでもないのです。
独裁体制の冷酷かつ身勝手な思考と行動を排除し、地域の人々が安定と平和を分かち合うために、必ずクリアしなければならない課題なのです。
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李策(り・ちぇく) 1972年、東京にて在日朝鮮人3世として生まれる。現在は韓国籍。朝鮮大学校を卒業後、朝鮮総連での活動を経てフリージャーナリストに。朝鮮半島問題のほか、在日外国人問題や組織犯罪をフォロー。著書に『激震!朝鮮総連の内幕』、 『板橋資産家殺人事件の真相 「日中混成強盗グループ」の告白』 、『戦後日本の闇を動かした「在日人脈」』 (共著)、『在日コリアン白書』など。
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