尽きることのない、韓国芸能界の「専属契約」トラブル。背景に何があるのか。
2011年9月1日、韓国で暴力団犯罪摘発の第一人者として知られたキム・ギュホン検事が、ソウル高検の部長職を最後に退官した。
全国最大規模の組織「七星派(チルソンパ)」を弱体化させた功労者だが、心残りがひとつある。かつて手がけた「芸能界腐敗」の摘発が、失敗に終わったことだ。
韓国当局は2002年、芸能プロダクションと公営放送幹部の贈収賄疑惑を入り口に、暴力団の芸能界汚染を一掃すべく大々的な捜査を展開。28人もの容疑者を立件しながら、捜査は核心に迫れないまま頓挫した。
政界への「性接待」
当時の経緯について、韓国紙記者が話す。