性接待、暴力団、株価操縦…韓流芸能界の暗部を覗く


韓国取引所によれば、2010年に告発された株価操縦、インサイダー取引などの証券不正事案は338件。そのうち63%の舞台となったコスダック(ベンチャー株市場)は「仕手の温床」の様相を呈しており、司法当局はここに暴力団資金が流入していると見て神経をとがらせてきた。

韓国の歴代政権は、暴力団に対してかなり厳しい態度で臨んできた。

韓国で暴力団は完全に非合法な存在で、日本のように公然と代紋を掲げることはできない。それぞれの構成員数も少なく、100人もいれば大組織だ。いかに有力なボスでも、歳を取れば力は衰え、組織が2代目、3代目と継承される例もほとんどない。

バブル崩壊

資金源も、従来は売春やヤミ金、賭博、麻薬の密輸などが主だったが、取り締まりから逃れるように合法分野に進出。しかし、1997年に韓国経済がアジア通貨危機に巻き込まれ、国際通貨基金の管理下で全面的な金融構造改革が行なわれると、逆にそれが「トレンド」となった。それまで韓国経済は財閥・大企業主体だったが、国策としてベンチャー企業が勃興するようになり、未成熟な金融監督システムの中で、暴力団の利権介入が始まったのだ。