韓国、原潜建造に向け専任チームを拡大再編「2030年代に戦力化」


韓国政府が、韓国型の原子力潜水艦(核動力潜水艦)開発に向けた体制を大幅に強化する。国防部と防衛事業庁にそれぞれ専任組織を新設・拡充し、原子炉を含む推進システムの開発を専門に担当する部署も設ける。これまで構想や制度設計の色彩が強かった原潜計画が、具体的な設計・技術開発を見据えた段階に入りつつある。

韓国国防部は11日、「国防部とその所属機関の職制」と「防衛事業庁とその所属機関の職制」の改正案が閣議決定されたと明らかにした。今年5月に発表した「原子力潜水艦基本計画」を推進するため、国防部と防衛事業庁の組織を再編する。

基本計画では、2030年代半ばに1番艦を進水、2030年代後半以降に戦力化するのが目標と定められている。

国防部では、これまで課長級だった「原子力潜水艦獲得推進チーム」を、局長級の「原子力潜水艦政策企画団」に格上げする。

政策企画団は原潜取得に必要な政策や制度の策定を統括し、関係省庁・機関との調整を担う。原潜開発の根拠となる特別法の制定に加え、米国や国際原子力機関(IAEA)との協議を通じた核燃料利用の基盤づくり、原潜用原子炉を念頭に置いた原子力安全規制制度の構築などが主要業務となる。

原潜の建造には通常の潜水艦とは異なり、船体や兵器システムの開発だけでなく、原子炉の安全規制や核燃料の確保、核不拡散をめぐる国際的な手続きなど複雑な問題が伴う。このため韓国政府は、国防部内に局長級組織を置き、外交や原子力政策を含めて政府全体の対応を調整する必要があると判断したとみられる。

実際の開発を担う防衛事業庁でも組織を大幅に拡充する。既存の「韓国型潜水艦事業団」を「原子力潜水艦事業団」に改編する。

新事業団には、原潜の設計・建造と核心技術の開発を担当する「原潜事業チーム」と、原潜用原子炉をはじめとする推進システムを担当する「原子力推進体系事業チーム」を新設する。

これにより、国防部が政策や法制度、米国・IAEAなどとの対外協議を統括する一方、防衛事業庁が設計、建造、技術開発など実際の事業管理を担当する体制が整えられる。

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中でも注目されるのは、原子炉を含む「原子力推進体系」が独立した事業分野として切り出されたことだ。原潜開発で最大の技術的ハードルの一つとなる小型原子炉と推進システムについて、専門組織が継続的に開発を管理することになり、今後は基本設計や核心技術の確保に向けた作業が加速する可能性がある。