金正恩体制が、人権問題で窮地に立たされつつある。
北朝鮮における人権侵害がアジアで最悪の部類に入ることはかねてから知られてきたが、国際政治の主要な議題となったのはこれが初めてだ(関連記事)。
たとえ中国やロシアの反対で国連での動きが停滞しようとも、今後、この問題は金正恩体制の弱点として、対立する国々からねらわれ続けるだろう。
拉致の「リスク」を気にしない国
この機に、北朝鮮の何が問題なのかを整理しておきたい。
最も大きな問題は、独裁体制ならではの、冷酷かつ身勝手な思考と行動方式にある。