「吉本さんは、北九州地域の“トラブル処理”に強い影響力を持っていたK氏という人物とも親密でした。安倍家の人間の中には、吉本さんの奥さんやK氏の夫人と海外旅行などに出かけていた女性もいます」
興味深いのは、晋太郎が在日の支援を受けなければならなかった理由だ。
意外かもしれないが、もともと晋太郎の選挙地盤はぜい弱だった。中選挙区時代に晋太郎が立候補したのは旧山口1区だが、岸の地盤を継いだわけではなく(岸は旧山口2区)、落下傘候補に近い。実際に2回目の選挙では落選の憂き目にあっている。地元政界の事情通が話す。
「旧山口1区の定数は4議席で、3つを自民党候補が分け合い、残りを社会党が取る構図が定着していました。次期総理をねらうには単に当選するだけではダメで、トップ当選が至上命題だった。