【日韓国交50年】田中角栄と「ナッツ姫」祖父が残した日韓政治の闇(上)


箱根での巨頭会談

1973年9月21日、箱根の富士屋ホテル。その1室に、日韓政財界の超大物3人が顔を揃えた。

日本側からは時の首相・田中角栄と、その“刎頚の友”と言われた政商・小佐野賢治(国際興業グループ創業者)。そして大韓航空を擁する韓国の有力財閥・韓進(ハンジン)グループ総帥の趙重勲(チョ・ジュンフン)である。趙は、このところ話題の「ナッツ姫」の祖父に当たる人物だ。

Jo_Tanaka
韓進グループ総帥の趙重勲氏(左)と田中角栄元首相

会談の目的はただひとつ、日韓関係を揺るがせた「金大中(キム・デジュン)事件」の幕引きである。