36年ぶり党大会が見せた北朝鮮「民主化」への課題と可能性


この身勝手さは、北朝鮮国民にとっては恐るべきものだ。自分たちの生命が、正恩氏が核とミサイルをもてあそび、大国と「ゲーム」を繰り広げるための道具としてみなされたも同然だからだ。

これはすなわち、日本や韓国など周辺国にとっての危機でもある。

北朝鮮の独裁者は、国内が外国による破壊に遭うことを、さほど恐れていないことを意味しているからだ。少なくとも、民主国家の指導者よりははるかに軽く考えているだろう。

これは、我々ならば常識的に選択しえないことを、正恩氏は「選択しうる」ということを示している。今のところ、ほとんどの日韓の国民は頭の片隅にも置いていない「戦争」さえもが、近い将来においては現実味を帯びる可能性があるのだ。