世界のあらゆる国との交流にチャンスを求めずして、成長路線を見出すのは難しい。結局、体制維持のために核を優先する金正恩氏にとって経済は二の次であり、それは確実に、北朝鮮国内の「声なき反発」を強める。
人権侵害を止めず、核開発も止めない独裁者――これほど、「排除すべき名分」を人に与えやすい存在もない。
金正恩氏がそれを避けるためにできそうなことは、まずは人権侵害を清算し、その上で「核放棄」をカードに持ち、対話の場に出てくることくらいだった。しかし、そんな時間的な猶予はもうない。
朝鮮半島のありえそうな未来は、その成否は別としても、韓国主導の統一が遅いか早いかの一点に収れんされつつある。