北のミサイル潜水艦開発(上)「日本企業」の影

北朝鮮が弾道ミサイル潜水艦の開発を進めている、との観測が浮上している。日本ではほとんど報じられていないが、韓国メディアは盛んに取り上げている。

弾道ミサイル潜水艦は核ミサイルを装備し、水中に潜んで敵国の深部をねらう。開発が事実なら、日米韓にとっては厄介な話だ。

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北朝鮮の新型と見られる潜水艦(google earth)

第一報は、「ワシントン・フリー・ビーコン」なる米国のニュースサイトからもたらされた。中国軍の動向などで、いくつもスクープを飛ばしている媒体だ(関連記事)。

そして、韓国の主要メディアが軍などからの情報による裏付け報道を続ける中、北朝鮮東海岸に面した咸鏡南道新浦の潜水艦工場近くで「物証」が捉えられた。

遂に捉えられた北の「弱点」

金正恩体制が、人権問題で窮地に立たされつつある。

北朝鮮における人権侵害がアジアで最悪の部類に入ることはかねてから知られてきたが、国際政治の主要な議題となったのはこれが初めてだ(関連記事)。

たとえ中国やロシアの反対で国連での動きが停滞しようとも、今後、この問題は金正恩体制の弱点として、対立する国々からねらわれ続けるだろう。

拉致の「リスク」を気にしない国

この機に、北朝鮮の何が問題なのかを整理しておきたい。

最も大きな問題は、独裁体制ならではの、冷酷かつ身勝手な思考と行動方式にある。

北朝鮮問題に対する考え方

わたしたちは、北朝鮮の民主化を目指しています。

なぜなら、あの国の、独裁体制ならではの冷酷かつ身勝手な思考と行動方式こそが、東アジア最大の問題だと考えるからです。

ただでさえ慢性的な経済難の中にある北朝鮮は、無謀な核兵器開発などのために国際的な経済制裁さえ受けています。豊富な地下資源があるのに貿易で外貨を稼ぐのもままならず、国民を飢えさせているのです。

日本などの民主主義国家であれば、国民は核兵器開発を進める指導者を選挙で敗北させ、国際社会との調和を重んじる新たな政府を誕生させるでしょう。

プロフィール

李策(り・ちぇく) 1972年、東京にて在日朝鮮人3世として生まれる。現在は韓国籍。朝鮮大学校を卒業後、朝鮮総連での活動を経てフリージャーナリストに。朝鮮半島問題のほか、在日外国人問題や組織犯罪をフォロー。著書に『激震!朝鮮総連の内幕』『板橋資産家殺人事件の真相 「日中混成強盗グループ」の告白』『戦後日本の闇を動かした「在日人脈」』 (共著)、『在日コリアン白書』など。