北方領土交渉が一筋縄ではいかない事情


今、日本のミサイル防衛配備は対中国、北朝鮮が主力になりますが、その先にあるロシアにも向けられていることになります。

ロシアとの平和条約締結は、中国、北朝鮮に対する抑止にもなるのではないでしょうか。日ロの平和条約は北東アジアの安定的平和や相互関係の尊重などといった内容も盛り込むべきでしょう。経済的に見ても、日本の漁業権の拡大などに期待が持てます。まさに日本の国益なのです。

「いまこそ好機」の2つの理由

私が何よりも重要だと思うのは、日ロ平和条約の締結こそ、本当の意味での日本の外交自主権の回復であり、戦後レジームの一断面を打開することになるのです。それはポツダム・ヤルタ体制の打破につながり、日本の主権回復に向けた大きな一歩になるはずです。