韓国リゾート飲み込む中国マネー(下)


「2009年の時点で、中国資本が済州島に所有していた土地は1万9702平方メートルに過ぎませんでした。それが今年6月末の時点では592万2327平方メートルと、300倍にまで拡大している」(地元ジャーナリスト)

ちなみに、中国人以外で済州島に土地を所有している主な外国人は、米国籍が約371万平方メートル、日本国籍が約211万平方メートル。両者を足しても中国人の所有分に満たない。そもそも、米国籍と日本国籍の地主には在米韓国人や在日韓国人からの帰化者が相当数含まれていると言われ、新参者としての中国人の存在感は圧倒的である。

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済州島に出現した中国人「カネ持ち村」(アーデンヒルリゾート)の入口(撮影:権徹)

 

また、済州島に土地を所有する米国人と日本人の場合、所有する土地は面積に対して筆数が少ない(つまりまとまった広い土地を所有している)のが特徴だが、中国人は面積の広さこだわらずに片っ端から土地を買収しているとされる。そのため、従来は不動産開発などとは無縁だった街中の「大屋さん」たちまでもが物件の値上げに走り、一般住民のフトコロを直撃しているというわけだ。